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がっこうぐらし!1巻 主人公ゆき視点での描写がキツイ!

最近、アニメ化をきっかけにかなり話題になっているがっこうぐらし!。
現在放送されているアニメの一つですが、その勢いは圧倒的としか言いようがありません。
ニコニコ動画では4話平均135万再生を誇り、さらに第一話は脅威の200万再生突破を果たしています。オープニングの弾幕もほとんど固定されました。
その煽りを受け、現在は原作コミックが飛ぶように売れているそうです。
私もアニメを見てがっこうぐらし!に興味を持った人間です。コミック品薄の報を受け、慌てて本屋に足を運びました。
がっこうぐらし!ってどんな内容?と思われた方は、ぜひニコニコ動画などで第1話を見るのをお勧めします。
くれぐれもコメント欄は見ないようにしましょうね!

以下、本編感想です


日常系のベースを残したままでの鬱々とした描写がいい感じ

ぶっちゃけ「最初の何話かはどうせアニメと同じだし流し読みしてもいいや」と思っていましたが、いざ読んでみると、原作とアニメの相違点が出てくる出てくる。
一番大きいのは、やはりみーくんと太郎丸がいないという事でしょう。
アニメ4話では、ショッピングモールでみーくんと太郎丸が共にいたので、原作でもやはり揃っての登場となるのでしょうか。2巻以降で期待ですね。
アニメを見たからコミックはいらない、と思っている方にも、巻末資料を含めかなりおすすめできる内容となっています。

やはり漫画ということで、絵がとても綺麗です。
特に見るべきなのはキャラクターの表情描写でしょう。キャラクターが持つ、喜怒哀楽が混ざった感情が、それぞれ魅力的です。
個人的には、先輩殺しを成し遂げた時のくるみちゃんの表情がツボです。くるみちゃんかわいいよくるみちゃん。

普通に読んでいる分には(ゾンビがいるという違和感はさておき)ただの日常マンガと読むこともできるにはできるかもしれません。
ですが、パンデミックが起きた街の中でこの日常ごっこをしている現実を考えると…。
気が触れ、幻の日常を謳歌するゆきはもちろん、ゆきに何の問題もなく対応しているくるみ、りーさんにも少し恐怖を感じました。
ですが、彼女等もただ黙って現実逃避を繰り返している訳でなく、小さな努力を続けているのがまた「それっぽい」雰囲気を助長しています。
1巻ラストの風船達が希望への伏線であればよいのですが……


さて、なんだかんだ言っても、第1巻一番の見どころはやはりめぐねえ、というかめぐねえの描写でしょう。

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ゆきの見る幻は、彼女の現実逃避であり、めぐねえもまたその幻の一つのようです。
めぐねえはゆきの傍にいる。作中でめぐねえは何度もゆきを励ましたり、叱咤したりと、ゆきを支える描写が多く入っていました。めぐねえは、生前からそういう立ち位置だったのでしょうか。今では彼女は、ゆきの心の中の抑止力となっています。
しかし、実際にめぐねえはいない訳です。その違和感にゆきが気づいた時の描写がとてもいい。

しかしそう考えると、めぐねえが生前遺したと思われる手記が疑問ですね。
手記には「丈槍由紀の時間が止まったのは私のせいだ」とあります。
ゆきがこうなったのが、めぐねえの死亡前なのか後なのかによりますが、後だとすると時系列が滅茶苦茶になりますよね。


と言う訳で、がっこうぐらし!第1巻、とても面白い内容となっていました。
5巻までは同時に購入しましたので、じっくり読み進めていこうと思います。